米国ではインターネット広告費が相変わらず順長に伸びているようです。
Interactive Advertising Bureauとプライスウォーターハウス・クーパーズが今月共同でまとめたレポート(英文)によると、2007年上半期のアメリカにおけるネット広告支出は約100億ドル(1兆2,000億円)に達したとのことです。これは、前年同期と比べると約26%の増加となります。
一方、電通総研が今年4月に発表した予測によりますと、日本のネット広告費も、今年は前年比約25%増加し、年間では4,500億円を超えるとされてますので、これだけを見ると、日米ともにネット広告市場は同じような成長曲線を描いているように見えます。
しかし、市場の構成要素を細かく見ていくと、日米間には大きな違いがあることが見えてきます。
米国では検索連動型広告がネット広告において最大のシェアを占めていますが、日本においては、まだバナー広告がネット広告の主役となっています。ちなみに英国でも、検索連動型広告はネット広告全体の60%近くを占めており、検索よりも効果測定がしにくいバナー広告を好む日本の広告主は、欧米から見ると相当「不可解」に映っているようです。
もっとも、日本のWeb担当者の内、アクセス解析をしているのは半分以下という調査結果もありますから、これは、優劣の問題ではなく、日本のネット広告市場が「ガラパゴス」的な特異な進化を遂げているだけなのだ、と言い訳をしたくなる気持ちもわかりますが。。。