2013.9.19

多くのカンファレンス・イベントではよく「キーノートスピーチ」というものが行われますが、みなさん、この意味を考えてみたことがありますか?

日本語では「基調講演」と訳されることが多いですが、読んでの通り、これは、そのカンファレンスやイベントを貫くテーマ、あるいは、さまざなセッションやプログラムの底流にある方向性やトーン、といったものを参加者に示すという役割を担っているのが、「キーノートスピーチ」ということなのだと思います。そういう意味で、キーノートは、カンファレンスやイベントを企画した主催者から参加者に向けたメッセージと言えるでしょう。

たとえば、先週、サンフランシスコで開催されたSESサンフランシスコでは、合計3回のキーノートスピーチ(もしくはディスカッション)が行われましたが、そこで主催者側から投げかけられた大きなテーマは、先のブログ記事にも書いた通り『顧客理解』ということにあったと思います。

keynote @ SES San Francisco

といっても、別にキーノートスピーチで『顧客理解だ大切ですよー』などというメッセージが繰り返し強調される訳ではありません。それは『野暮』というものでしょう。

そうではくて、キーノートを聞いた後で、参加者が各セッションに散り、そこで、サーチやソーシャル、ディスプレイ、アナリティクス、コンテンツマーケティングにLPOなど、様々な話を聞いていくうちに、それらの内容とキーノートを重ね合わせ、『あぁ、今回は、「顧客理解」の重要性を訴えているのだなあ』ということは、じわじわ分かってくる、そんなものではないかと思っています。

ただ、特に日本のイベントやカンファレンスでは、この「基調講演」という形だけが持ち込まれ、実際には、イベントやカンファレンスの「集客」のために有名人を連れてきて喋らせるコーナー、に位置付けられてしまっているケースが多く、また、それに対して、参加者側も、あまり疑問を感じていなように思われます。

また、こうした基調講演の形式が一般化してしまったことも原因の一つなのかもしれませんが、せっかくイベントやカンファレンスに行っても「基調講演だけ聞いて帰る」という人も多いようです。これでは、せっかく料理人が丹精込めて用意した料理を、「前菜」だけを食べて帰ってしまうようなものです。

昨日から開催されているアドテック東京に参加されていらっしゃる方も多いと思いますが、今年のアドテック東京で、主催者は、「キーノート」を通じて、どういうメッセージを投げかけようとしているのか?に思いを巡らしながら、キーノートやセッションに耳を傾けてみてはいかがでしょうか?

また、実際に海外のカンファレンスを見てみたいという方は、2014年2月に開催されるSESロンドン についても、視察ツアーの催行が決定しましたので、次回は、ぜひ、現地で一緒にSESのキーノートを聞いてみませんか?

【SESロンドン視察ツアー(予定)】
東京発:2014年2月10日(月)
SES視察:同2月11日(火)〜13日(木)
企業訪問:同2月14日(金)
ロンドン発:2014年2月15日(土)→東京着は日本時間の2月16日(日)
概算費用:670,000円程度の見通し *
* 往復航空券、ホテル5泊、SES入場料、空港-ホテルの送迎、毎朝食及びウェルカムディナーを含みます

【参加の仮申込やお問い合せはこちらから】
メール:ses@LeGrand.jp
電話:0120-066-898

(by Rod Hiroto Izumi, Founder & Co-CEO, Le Grand)

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