2014.3.27

SESで取り上げられるSEO対策といえば、かつてはリンクビルディングやアルゴリズムに関するテクニック的なテーマが主流でした。

しかし、近年は、Googleの検索アルゴリズムも、サイトに掲載されているコンテンツの内容や質を重視する方向に大きく舵を切る中、SESにおいても、『検索エンジンに評価されるためのコンテンツ作り』に関するセッションが増えています。

OPTIMIZE 』というという書籍の著者でもあるLee Odden氏は、SESロンドンをはじめ、世界各国の様々なイベントで、コンテンツマーケティングに関するセッションには、度々登壇しているスピーカーです。

【昨年に続きSESロンドンに登壇したLee Odden氏】

今年のSESロンドンのセッションテーマは『Influence the Influencers』で、インフルエンサーの力を借りて魅力あるコンテンツ作りをするためにはどうすればよいのか、というお話でした。

まず冒頭でOdden氏は、英国企業の94%が何らかの形でコンテンツマーケティングに関する施策を実施しており、更に、2/3の企業が今後1年以内に、コンテンツマーケティング関連の予算を増やす意向であるといった数値を紹介した上で、もはや、コンテンツマーケティングを「やっている」というだけでは差別化にはならないという点を強調。

また、コンテンツマーケティングを単なるSEO対策の手段と考える人たちの中には、『質より量(More is better.)』という考え方を捨てきれない人も多いが、これからは、『人々が有用と考える情報を提供できているかどうか』が、コンテンツの優劣を決め、差別化の大きな要因になると話しました。

ただ、そうした情報やコンテンツを、毎回、ゼロから自力で作り上げることは容易ではありません。もし、その業界やテーマについて影響力のある人を巻き込み、そうした人々にコンテンツを書いたり、提供してもらったりすることができれば、それは、影響力や注目度の高い情報を効率的に発信するための有効な方法となり得ます。

一方で、そうしたインフルエンサーの協力を得るためには、彼らに協力したいと思わせるような場所や機会を提供できなければなりません。ここでOdden氏はイベントを例に次のような話をしました。

たとえば、自らが主催するイベントに、有名人や著名人をゲストスピーカーとして招くことができれば、イベントの注目度はあがり、多くの集客も期待できるでしょう。

一方で、そのイベント自体が、話をする価値がある魅力的な場、つまり、そこで話をすることで、インフルエンサー達の影響力が更に増す可能性がある場、だと思ってもらえなければ、忙しい彼らに登壇してもらうことは難しくなります。

【インフルエンサーにインフルエンスを与えるにはどうすればよいか?が今回のテーマ】

最後にOdden氏は、今後のコンテンツマーケティングが向かうべき方向性について、

“It’s About Being the Best Answer for Customers.”
『現在および未来の顧客に対して、彼らの疑問や悩みに対するベストアンサーとなるようなコンテンツであるか』

を判断基準として、量ではなく質の高いコンテンツを提供することが必要と結んでセッションを終えました。

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