2014.5.15

SESロンドン2日目のセッションから、現地のエージェンシー・Return on Digital社のCEO Guy Levine氏による、リターゲティング活用講座の内容をご紹介します。

なお、ご存じの方も多いと思いますが、リターゲティングとは、一度サイトに来訪したユーザーをターゲットに広告を配信し、再来訪を促す広告のことで、Googleでは「リマーケティング」という呼称を使っていますが、本エントリーでは、Googleも含めて「リターゲティング」という呼称に統一します。

セッションの冒頭で、Levine氏からは、リターゲティング広告について「ディスプレイ広告が得意とする認知獲得的な要素と、メールマーケティングが持つリレーション構築的な要素を兼ね備えた広告手法であることを理解すると、おのずと上手なつきあい方も見えてくるのではないか」という話がありました。

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【Return on Digital社のLevine氏】

その上で、リターゲティング広告の運用にあたり、最もやってはならないこととして、「来訪者の閲覧行動を考えずに、全来訪者で全て同じメッセージで追いかけること」と警告します。

例えば、前回来訪からの経過日数によっても、訴求すべきメッセージを変えた方が良い場合もあるだろうし、また、既にサイト上でプリンタを購入した顧客に対しては、リターゲティング広告を使って、プリンタではなくインクカートリッジを「アップセル」するといった使い方も考えられます。
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【リマーケティングを上手に活用すればアップセル・クロスセルの可能性も広がる】

また、初めての来訪者と、カゴ落ち(カートに商品は入れたが購入プロセスの途中で離脱すること)した来訪者とで、リターゲティングのメッセージを変えるだけで、コンバージョン率が4倍になったといった事例や、サイト内検索を利用しながら、購入せずに離脱したユーザー(=購入意欲は高いが欲しい商品が見つけられなかった可能性が高い)、返品手続のページに来訪したユーザーに対しても、個別のメッセージを用意することで効果を高めた事例なども紹介されました。

ちなみに、Googleのリマーケティング広告を運用している場合、サイト来訪者の閲覧行動に基づいて、リターゲティングのメッセージをきめ細かに変えるのであれば、Google Analytics上でリマーケティングリストを作成し、その情報をAdWordsに取り込んで、メッセージをカスタマイズすることがお薦めです。

詳しくは弊社ブログにある通りですが、弊社では、来訪者が閲覧したページだけでなく、参照元や流入キーワード、滞在時間や離脱ページ、年齢・属性やデバイスなどの情報をもとに、時に、来訪者を100種類近くのパターンに分類し、それぞれに最も合ったメッセージをテストし、効果を継続的に検証するPDCAサイクルを回しながら、リターゲティング広告の費用対効果を高めるお手伝いなどもしいます。

こうした運用や効果の検証・改善にご興味のある方は、ぜひ一度、お問い合わせ下さい。

メール:info@LeGrand.jp
電話:0120-066-898(フリーダイヤル)

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2014.5.08

今までは、アドワーズでユーザーリストを作り、そのリストに登録されているユーザーにリマーケティングで自社商品やサービスをアピールする配信方法が多く利用されてきました。今回は、リマーケティングのユーザーリストを基に、類似ユーザーに自社商品やサービスをアピールする方法を紹介します。


【類似ユーザーリストの定義と実績】

類似ユーザーは、リマーケティングユーザーリストに登録されているユーザーと似たようなプロファイル[1]を持つ新たなユーザーと定義されています。アドワーズで類似ユーザー機能を利用することにより、新たなユーザーにリーチすることが可能となります。ブランド認知を広げたい広告主として、一つ有効な出稿手法だと思われます。

また、海外の実績によると、類似ユーザー機能を通じて、平均3倍のクリック数の増加が成功事例として挙げられています[2]。弊社のクライアントでも類似ユーザー機能を利用した結果、クリック数は一般リマーケティングより、約2.2倍の増加となりました(実施期間:10日間)。

[1] プロファイル:検索キーワード・閲覧したサイトなど、クッキー(Cookie)に含まれるあらゆる情報となります。
[2] 出所:http://www.searchenginejournal.com/introducing-adwords-similar-audiences-targeting/60183/

【類似ユーザー機能の使用条件】
類似ユーザー機能を利用したい場合、以下の2つの条件が必要となります:

1. ディスプレイネットワークのみ使用可能
2. リマーケティングユーザーリストの登録数(Cookie数)が少なくとも500人以上が必要

基本、以上の2つの条件がクリアできれば、類似ユーザー機能が使えますが、実際利用する場合は、上と別に補足条件が必要だそうです。

まず、上記の通り、類似ユーザーは現存のリマーケティングユーザーリストと似たようなプロファイルを持つユーザーと定義されています。もし、現存のリマーケティング対象となっているユーザーのプロファイルと類似するユーザーがなければ、条件1,2をクリアしても類似ユーザー機能が使えない可能性があります。また、ユーザーリストのクッキー数が多ければ多いほど、類似ユーザー機能が使える可能性が高くなりますので、現在登録しているユーザーリストより広めなリストを作成することをお薦めします。

次に、リマーケティングをすでに利用している方は、組み合わせユーザーリストを利用していると思われます。しかし残念ながら、アドワーズは現在、組み合わせユーザーリストに対して類似ユーザー機能は対応していませんので、もし組み合わせユーザーリストしか作成していない場合、新たなユーザーリストを作成する必要があります。

【類似ユーザー機能詳細設定】
ここでは、リマーケティングキャンペーンに新たな広告グループを追加するケースを解説していきます。広告グループ→「ディスプレイネットワーク」をクリック→「ターゲティング方法」をクリック(図1)。次に、ターゲティング方法の右側のペンマークをクリックすると(図2)、図3のようなターゲティング選択画面が出てきます。そこで、「リマーケティングリスト」を選択し、「コンバージョン(CV)履歴有りの類似」をクリック→「保存」をすれば、類似ユーザーをターゲティングとしたディスプレイ広告配信ができるようになります。

【図1】
【図2】
【図3】

以上が類似ユーザーターゲティングの説明となります。

弊社のクライアントも、長くリスティングをやってきた場合、コンバージョンを効率よく獲得していますが、検索数への伸び悩むことが多くあります。その場合、弊社は、ブランド認知を拡大させ検索数の増加を図っていくために、類似ユーザーターゲティングをお薦めしています。類似ユーザーターゲティングをご検討の際はどうぞお気軽にご相談下さい。

ご相談はこちら
メール:info@LeGrand.jp
電話:0120-066-898(フリーダイヤル)
(by 黄偉欽 コンサルタント)

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