2009.12.06

以前からこのブログを読んで下さっている方であれば、SEMキャンペーンを実施する際に、効果測定が不可欠であるということは、充分に認識を頂いていることと思います。しかし、どんなに精緻に効果測定をしても、それだけでは意味はありません。なぜでしょう?それは、効果測定とは、自分達が設定した目標をクリア出来ているのかどうかを知るために行うものだからです。

monitoring

つまり、目標設定が正しく行われていなければ、効果測定をしたところで、実施しているSEMキャンペーンが本当にうまくいっているのか、それとも、改善を要する状態にあるのかを判断することはできません。そこで、今回は、米国のあるSEMに関するブログで、目標を設定する際の、考え方のヒントとなるようなエントリーがありましたので、ご紹介したいと思います。

Specific:具体的であること
Mesurable:計測可能であること
Attainable:実現可能であること
Realistic:現実的であること
Timely:タイムリーであること

まず、目標はできるだけ具体的であることが大切です。「ウェブからの受注件数を増やす」で終わらせるのではなく、より具体的に、いつの時点と比較して「何件」あるいは「何%」増やす、という目標を設定することで、はじめて、効果測定によって、目標がどの程度、達成されているのかも客観的に把握することができるようになります。

このためには、目標は、計測可能な数値や指標である必要があります。たとえば「20〜30代の女性の受注比率を50%以上にする」という目標を設定しても、SEM経由で商品を購入したのがどのような人なのかが計測できなければ、せっかく立てた目標も、達成されたのかどうかを知ることはできません。

また、目標は実現可能かつ現実的なものであることも重要です。3ヶ月で売上を10倍にする、という意欲的な目標を持つのは結構なことではありますが、それが、余りにも現実離れしている場合、効果測定の結果、目標が未達であることが分かったとしても、それに対して、意味のある対策を打つことはできません。

だからといって、今後3年で売上を10倍にするという目標なら良いかというと、そうとも言えません。目標達成までの期間を3ヶ月から3年に延ばすことで、実現可能かつ現実的な目標になったかもしれませんが、これでは、今日あるいは明日、どの程度の売上を実現すべきなのかが明確でないため、やはり、よりタイムリーな短期目標をあわせて設定することが大切です。

みなさんも、ぜひ、この“SMART”を上手に活用して、目標設定が正しく行われているかどうか、見直してみてはいかがでしょうか?

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2009.12.06

米国でリスティング広告の管理システムなどを開発・提供しているWebVisible社から、米国において、実際に店舗やオフィスを構えてリアル世界でビジネスを行う中小企業のSEMの利用状況に関する数字が発表されていますので、ご紹介したいと思います。

WebVisible

・2009年第3四半期(7〜9月)のSEM予算は、前年同期比で91%の増加

・月の平均予算は$553ドル(約5万円)

・入札しているキーワード数は平均55ワード(前年同期は43ワード)

・業種は多種にわたるが、法律事務所(全体の7.7%)や歯医者(同 5.0%)の比率が高い

・クリック→電話による問い合わせ・申込につながった割合は4.5%

日本でも、法律事務所によるSEMの利用は増えていますが、背景には、不景気の中、消費者金融業者に対する過払い利息の返還請求という新たな「収益源」が生まれたことや、司法制度改革により弁護士の数が増えたことで競争が激化し、インターネットによる「集客」ニーズが高まったことなどがあります。

一方、法律事務所に限らず、ネットでビジネスをしていない業態においては、ウェブサイトすら開設していないというケースも珍しくなく、全体的にみると、SEMは、まだまだネットでビジネスをしている企業のもの、という見方が強いのではないでしょうか。

また、リアルのビジネスにおいては、問い合わせや申込などが電話で行われるケースも多く、SEMの費用対効果を測定するためには、「コンバージョン」の定義や測定方法についてもひと工夫が必要です。

例えば、電話については、入札しているキーワード毎にユニークな電話番号をサイトに掲出させることで、リスティング広告の成果を測定するといったツールも開発・提供されていますが、そこまでできないという場合でも、リスティング広告のリンク先に設定したページに独自の電話番号を掲載することで、リスティング広告からどのくらいの反応があったのか、ある程度は把握できるようになります。

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