Yahoo!側の主張によると、グーグルとヤフーの広告提携は独占では無く、あくまでもオープン化の第一歩と言うことになります。
今年の6月あたりから、ネット広告業界のニュースをにぎわせているグーグルとヤフーの広告提携ですが、このニュースに関してはGoogle、そしてつい最近ではYahoo! Inc.共にネット上にオフィシャルコメントが配信されてましたが、それぞれの契約に対するニュアンスは微妙に違う様に受け取れます。
Facts about the Yahoo-Google advertising agreement(英語)
:http://www.google.com/yahoogooglefacts/
Myth-busting and the Yahoo!-Google agreement(英語)
:http://ycorpblog.com/2008/09/26/myth-busting-and-the-yahoo-google-agreement/
Yahoo! Inc.の社長Sue Decker氏は自社のブログにて正式な声明を発表しました。それによると、Googleとの契約について、多くの憶測や噂が飛び回っているが、明確にしたい事は二つあると語り、以下の2点をあらためて強調しました。
1)オンライン広告マーケットの中でさらにYahoo!ブランドの競争力を強化する
2)Yahoo!は検索連動型広告市場から撤退するつもりは無い
また、一部の報道ではこの契約によりGoogleは検索連動型広告市場の90%をコントロールする事が可能になるとも報じられている件についても、まったくの誤解であるとしたうえで、今回の契約により、逆に今迄Yahoo!での広告配信をYahoo!が独占していた状況を他のネットワークからする事ができるようになるのは、検索連動型広告の“オープン化”の始まりと言う捉え方をして欲しいと語っています。
確かに最近のYahoo! Search Marketing(旧US Overture)の大きなニュースとしては、2007年のPanamaを上回る大きなプラットフォームの刷新(米国のみ)といわれている “APT”(http://www.ysmblog.com/blog/2008/09/24/apt-to-change/)が一部の新聞社系の配信パートナー向けにローンチしていますが、これはYahoo! Inc.版アドネットワークとも言われているとおり、広告ネットワークのオープン化のプラットフォームと言われています。しかしながら、2007年の SES San Joseでは大きく取り上げられていたAd Networkも2008年になって話題が今ひとつ盛り上がっていない感じがします。
対照的にGoogleのサイト上の発表内容はGoogleらしいと言うべきなのか、Sueのような広告主への釈明メッセージではなく、プレゼンテーション資料がリンクされていて、そこには淡々と事実が書かれているほか、Yahoo!のサイトではまったく話題になっていないGoogleとYahoo!メッセンジャーサービスの互換性についての発表が取り上げられています。
これもGoogle特有の騒ぎを沈静化させる為の作戦なのでしょうか?明確な答えはわかりませんが、日本でも米国でも過去にはYahoo!の検索結果にGoogleの検索連動型広告が表示されていた事を考えると、始まってしまえばそれほど違和感は無いのかもしれませんね。
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