オンライン版のロイターニュースに、マイクロソフト社のプラットフォーム・サービス部門のトップであるKevin Johnson氏とのインタービューが掲載されていました。
現在、オンライン広告の市場は、全世界で400億ドル(約4兆4,000億円)に達していますが、マイクロソフトでは、今後3-5年以内にグーグルもしくはヤフーを抜き去り、上位2社に食い込むという野心的な目標を立てていると話しています。そして、それを実現するための計画が「10,20,30,40プラン」と呼ばれるもので、それぞれの数字は、市場シェアの奪取目標を意味しているとのことです。
ページビュー 10%
MSN.comやWindows Live Hotmailなどを合算したグループ関連サイトのPVシェアを、現在の6%から10%に引き上げる。
利用時間 20%
また、これらグループ関連サイトの利用時間についても、シェアを現在の17%から20%に引き上げる。
検索回数 30%
検索回数のシェアを、現在の9.7%(comScoreが昨日発表した10月の実績)から30%まで引き上げる。
広告取扱高 40%
これらの積み重ねにより、最終的にはオンライン広告市場におけるシェアを40%にまで引き上げるというのが、このプランの最終目標となりますが、現在、同社のシェアは6%ですから、これはかなり野心的な目標といえるのではないでしょうか。
今年の夏に、オンライン広告関連サービスを提供するaQuantive社を60億ドル(約6,600億円)で買収したのも、目標実現のための重要な布石となる一方で、Webサービスの強化を目的とした、データセンターやサーバーなどハードウェアへの投資も積極的に行っていくと話しており、今年1年だけでもの、1,700〜1,800億円の投資を行っているそうです。
日本においても、マイクロソフトは、検索市場におけるシェアの拡充に向けた戦略を展開しているようですし、来年あたりは「adCenter」の投入により、オンライン広告市場においても、いよいよグーグル・ヤフーの追撃態勢に入るのかもしれません。そうなれば、広告主にとっては選択肢も増えることになりますし、何よりも、グーグル・ヤフーによる寡占状態を突き崩し、業界の活性化やサービスの向上につながることが期待されます。
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