2013.8.01

昨日7/31(水)、早朝の涼しさを感じつつ、26回目の朝会を開催しました。今回は総勢6名といつもより少人数ながら、その分密度の濃いネットワーキングとなりました。

まずは、先日終えたばかりの参院選「ネット選挙」について振り返り。特に、弊社がみんなの党のネット戦略に携わったこともあって、ネット選挙の舞台裏や現場の様子などは興味深い内容であったかと思います。

また、デジタルマーケティング業界でキャリアをスタートされたばかり、という方も朝会にご参加くださったこともあり、これまでのデジタルマーケティングの歴史、変遷を振り返ったり、最新のトレンドなどについてもディスカッションしたりしました。

既にデジタルマーケティングにどっぷり浸かった(?)方にとっても、改めて理解の整理や新しい発見があったように感じました。

ルグランでは、今後も継続して朝会を実施して参りますので、デジタルマーケティングの最新情報に触れたい、また、ルグランや他の参加者の方々とネットワーキングや情報交換をしたいという方は、ぜひご参加ください。

また、今年も「ルグランと行くSESサンフランシスコ視察ツアー」を開催いたします。「海外カンファレンスの臨場感を味わいたい」「デジタルマーケティングの最新情報を入手したい」という方は、ぜひ弊社ツアーにご参加ください!
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2013.6.20

アドワーズ管理画面にある[表示項目]を見ると、いつのまにか様々な指標が現れていることに驚く方もいらっしゃるかもしれません。管理画面の[キャンペーン]または[広告グループ]、[キーワード]タブから[表示項目] > [表示項目の変更]より定期的に確認することをお勧めします。

クリックスルーコンバージョンやクリック数、インプレッション数などが代表的かつ重要な指標であることは変わりませんが、インプレッションシェアや相対クリック率など副次的な指標についても活用方法次第でその重要度合いが変わってきます。 弊社ブログでも新たな指標が加わる度、それらの活用方法についてご紹介してきましたが、指標数もここまで(下図)増えてくるとキャッチアップするだけでも大変です…。

AdWords管理画面の表示項目を定期的に確認しましょう
【AdWords管理画面の表示項目を定期的に確認しましょう】

そうはいっても一つ一つ指標の意味や活用方法を理解することは、アカウント運用者に求められる姿勢でもありますので、今回はその中でもキーワードの入札価格調整(いわゆるキーワードチューニング)に活用できる指標、「サーチファンネル指標」についてご紹介したいと思います。

サーチファンネル指標には、コンバージョンに至るまでのアシストクリックやアシストインプレッションなど、コンバージョンに至るまでの間接効果を表した指標が含まれます。 アシスト効果など間接指標については特に新しい指標ではないですし、Googleアナリティクスのマルチチャネルなどをご覧になられている方にとっては広告以外の経路もモニタリングし間接効果の重要性を実際に認識されているかと思います。

一方で、ラストクリックのみで全てを評価し広告運用することに懸念を持ちながらも、実際に管理画面にてキーワードチューニングを行う際は、どうしても“直接コンバージョンを獲得したか否か”で判断してしまうことが多いのではないでしょうか?

具体的に見ていきましょう。 下図のように、サーチファンネル指標を追加した各キーワードの掲載結果をみると、いくつか興味深いデータが見えてきます。

サーチファンネル指標を追加したキーワード掲載結果
【サーチファンネル指標を追加したキーワード掲載結果】

上記5つのキーワードを例にしてみます。キーワードAはいわゆる具体的商品名を意味するブランドキーワードで、当然ながらコンバージョン率は最も高く、クリック単価が低いため獲得コスト(費用/クリックスルーコンバージョン)は安価となっています。 キーワードチューニングの際には、獲得コストの高低で判断することが多いですが、キーワードD、Eでは獲得コストはほぼ同じ値となっています。

では、少し指標を広げてアシストクリック、アシストクリックによるコンバージョン数(=アシストクリックによって生まれた総コンバージョン数)ではどうでしょうか。 キーワードDではアシストクリックが少なく、アシストによるコンバージョン数が多いのに対し、キーワードEではアシストクリックが多く、アシストクリックによるコンバージョン数少ないという反対の傾向がみえています。

サッカーやアイスホッケーなどの競技で例えるならばラストクリックはポイントゲッター、アシストキーワードはアシスターに置き換えられますが、このケースでは「キーワードDはポイントゲッター」、「キーワードEはアシスター」という役割にあたるかと思います。

つまり、キーワードD自体はEよりもコンバージョン数も多いという事実はありますが、これは“Eのようなキーワードからのアシストを受けて達成できている結果”でもあるといえます。参考指標として「アシストクリック数/ラストクリック数」が1よりも高い場合、そのキーワードはアシスター傾向が強いともいえます。

キーワードチューニングで一歩進んだ視点として「そのキーワードを停止することが他のキーワードの成績に悪い影響を与えないか?」、「キーワードの露出を広げれば、他のキーワードにも好影響を与えるか?」という点が挙げられますが、上記のような指標を用いることで定量的に考察することができます。

(※アシストクリックはラストクリックを除く、コンバージョンに至ったクリック数で、これらサーチファネルの指標はAdWords広告のクリックのみが対象となります。複雑ではありますが、厳密には他の検索パートナーや自然検索含めマルチチャネルで見た方が正確なアシスト効果を評価できます。)

もちろん、“ラストクリックの価値の方が高い”とみなし、管理画面上でコンバージョンが出ているキーワードを重視することもありますし、正しく運用すれば“短期的には”その考え方で費用対効果の悪化を招くケースは少ないと思います。

ただ、こういった運用方法で懸念すべきことは、ラストクリックの価値に傾倒するあまり、実はコンバージョンの起点となったアシストキーワード、“隠れた貢献者”の活動を制限してしまうことです。

アシストを必要とせず、たった一人でゴールまで導くことができるスーパースター選手を増やしていくことも望みたいところですが、SEMにおけるスーパースターに該当するようなキーワードはせいぜいブランド名、自社商品名に限られます。

アシスト効果を軽視し、優秀なアシスターを削っていけば、いつかは数限りあるポイントゲッターにのみ頼ることになり、チーム全体の得点力の低下を招くことになります。

そしてラストクリックのみに重視した運用でキーワードを次々に削っていくと、短期的には費用対効果は改善されるかもしれませんが、縮小均衡に陥り、いつかは得点力不足になってポイントゲッターさえも消えてしまうことにもなりかねないので注意が必要です。

アトリビューションという言葉が浸透して久しいですが、こういった言葉を用いて「間接効果もエライ」と安易に片づけてしまうのではなく、サーチファンネル指標を例にすると、「アシストクリック数/ラストクリック数の指標より、0.5ポイント以上は優れたアシスターか?」「自社のサイトでは平均アシスト数に対して、このキーワードのアシスト数は評価に値するものなのか?」といったような、さらに一歩奥へ踏み込んだデータ分析やそれに基づいて運用することも面白いと思います。

(by 桑原 達彦, Consultant, Le Grand)

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