2011.10.21

いよいよ開催日まであと一週間を切った今年のアドテック東京ですが、弊社での準備も大詰めに入り、社内総動員での忙しい日々が続いています。当日は皆さまに「ルグランルーム」を楽しんで頂ける様に、ためになるコンテンツを沢山ご用意させていただき、スピーカーの方々と、また、参加される方同士が気軽に意見交換ができる「リビングルーム」のような場を創れればと考えておりますので、是非、お気軽にお立ち寄りください。

そんな中、今回の「ルグランルーム」セッション事前対談はNECビッグローブ メディアサービス事業部にて「感゜Report (かんどれぽーと)」「ついっぷるトレンド」の事業化を担当されている、渡辺純子さんにセッションテーマの「つぶやき」から消費者のインサイトを探り新商品を開発 ~あるテレビ番組の事例から~」について、お話をお伺いすることが出来ました。

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泉浩人(以下、):ルグランルームの御社のセッションでは、「感°(かんど)レポート」を使ったソーシャル・リスニングをテーマにお話し頂くことになってしますが、その内容を簡単に教えてください。

渡辺純子氏(以下、渡辺):感°レポートは、生活者のリアルな声が溢れているブログやTwitter、Facebook などのオンラインの口コミを、データとして活用出来るようにしたサービスです。お陰さまで、多くの企業様にご活用頂いています。

去年の4月からTwitterのデータを取り始めていますが、つぶやきの数はどんどん増えてきています。特に、3月の東日本大震災で一気に増えました。震災の時のつぶやきの様子や、震災前後の様子も当日お話しするつもりですが、それらのデータを見ていると、震災を機にソーシャルの使い方が変わった気がしています。

ただ単に情報を発信するのではなく、情報を共有する、その為には正しい情報を伝えるということで、URLや画像を添付するようになってきていて、生活者の方々がパワーをつけていると言うか、情報リテラシーが高くなっているのを、感°レポートを分析していて感じます。

そうした生活者の変化を読み取って、どう生活者を味方につけていくか、どうマーケティングに活かしていくかということを、事例をご紹介しながらお話しするつもりです。

:ソーシャル・リスニングについては事例をお話しいただくのが一番わかりやすいと思います。私たちがクライアントと話していても、ソーシャルメディア上の口コミをリスニングするってどういうことですか?具体的に何が見えるんですか?ということは、説明すればご理解いただけるのですが、ソーシャル・リスニングってこういうことですよね、という認知はまだまだ高くないと感じています。

渡辺:例えば、先ほどの画像添付の話で言うと、写真を撮ってタグをつけてということも増えていますので、写真になりやすいキャンペーンなどバイラルを起こす為のシカケを実施していくような事例もあります。森永乳業さんは上手に活用されていますので、いくつか実際の事例をご紹介できればと思っています。

うまくファンになって頂けると、生活者同士が繋がって企業を支援したり、良い活動だと思うと支援したりということが起きています。

セッションでは、事例はなるべくご紹介していこうと考えていますが、事例は事例でしかなくて、データをどう解釈していくかということは、また別なんですよね。その辺りは、是非泉さんに入って頂いて、一緒にお話ししていけたら有難いです。

:それは是非。ルグランルームではソーシャルをテーマにしたセッションをいくつかご用意していますので、その中でもソーシャルメディア上のデータをどう読み込むかというお話をさせていただく予定です。

渡辺:データは何かあれば上がったり下がったりするんですが、データを見るだけだと上がったね、下がったね、で終わってしまうんです。上がったのをどうしていくかがこれからやっていかなければいけないことなんですよね。

山辺仁美(以下、山辺):以前、感°レポートを活用して、ソーシャルメディア上のデータから流行が掴めないかということを分析したことがあります。その一つとして「ポンチョ」というキーワードに注目してみました。 昨年の秋頃からポンチョに関するつぶやきが見事に増え、それに追随する形でポンチョ関連キーワードによる検索が増え、弊社クライアントのアパレルメーカーさんでは、そのデータを基にポンチョを増産したという状況にまでなりました。

渡辺:それは、ソーシャル・リスニングの活用の大成功事例ですね。

:テーマの副題に「あるテレビ番組の事例から」として下さっていますが、テレビ局はどのような取り組みをしているのでしょうか?

渡辺:弊社の感°レポートは、キー局だけでなく、地方局など数多くのテレビ局でお使い頂いていまして、視聴率とつぶやき数のチェックなどをしています。例えば、初回の視聴率は今ひとつだけれど、2回目以降は上がるんじゃないかとか、てこ入れが必要なんじゃないかなどといったことを見ています。こういうつぶやきがあると視聴率が上がる、といったはっきりしたものはまだありませんが、そういうものを探っていきたいです。

つぶやきをチェックして、ドラマのストーリーを変更させていくことはドラマ制作の仕組み上、難しいそうですが、バラエティですと出演者一人一人の評価も出ますし、次回以降の番組作りに反映させやすいようです。

また、テレビ番組の評価については、以前からコンタクトセンターのデータがありますが、コンタクトセンターにかかってくる電話というのは偏りがあるんですね。ものすごいシンパの方は、番組で結婚や出産があると、電報のように「おめでとう」という電話がかかってきますし、後はクレームの電話がやっぱり多くて両極端な意見が集まってしまい、どこを取っていいのか難しいです。それが、ソーシャルな声を拾っていくと肌感に近いデータが集まると言って頂いています。

山辺:それは、身近な話でわかりやすくて面白いですね。

渡辺:はい。そういうところから、ソーシャル・リスニングをより理解して活用していって頂けたらと思います。一方で、そのデータをどうやって評価し分析していくかということは、まだまだ個人の知見に依存しているところがありますので、ルグランさんと事例に基づいた評価のお話を出来るのは私も楽しみですし、いらっしゃる皆様にも楽しんで頂けるのではないかと思っています。

:ソーシャル上の話題になるように、頑張りましょう。(笑)

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「アドテック東京」 まで残すところ、あと1週間を切りました。ご存知の方も多いと思いますが、「アドテック東京」は、最先端企業によるセミナーやワークショップが開催さ れ、変化し続けるマーケティングに関する最新情報が発信される場として、年々規模が拡大している国内最大のデジタルマーケティングのカンファレンスです。

今年は、弊社CEOの泉が「ソーシャルリスニングによるサーチキャンペーンの最適化」をテーマにセッションを持たせていただくことになり、それに加え、アドテック会場内にルグラン専用セミナールーム「ルグランルーム 」を開設し、国内外のマーケティングの業界で活躍する識者やメディア関係者を招き、『Convince & Convert ~買いたくなるキモチにさせるしくみとシカケ~ 』をテーマに海外を含む業界の最新動向や、集客・売上を上げるための施策作りなど、2日間で10以上のセッションを開催することになりました。

ご来場の際は、ぜひお気軽に「ルグランルーム」お立ち寄りください。

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