9/18、19の二日間に渡って開催されたad:tech tokyo。例年ルグランではad:tech tokyoで「ルグランルーム」を設け、独自の様々なセッションを開催してきましたが、今回は参加する立場として腰を据えて基調講演に参加する機会を得ることができました。
いくつかの基調講演の中で私が特に印象に残ったものがAdobeの基調講演「The Transformation of Marketing」です。
その中で、「これからのマーケターに求められる姿勢」について紹介された6つのポイントが大変興味深いものでしたので、ここで簡単に紹介させていただきます。
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1. Be a Data Guru.
“データグル”になれ。もっとデータを見ろ。
2. Do you know which metrics is matter most?
どの指標が、なぜその指標が重要なのか説明できるか?「従来からなんとなくCPAを100ドルにしていた」という考えではいけない。もっとデータを見るべきだ。
3. Do you know how to move the needles?
(例えるなら飛行機の操縦で使うあらゆるメーターの)針の動かし方を理解しているか?これからのマーケターはあらゆるデータを理解していないといけない。
4. Test Results immobilize Hippos.
高給取りの人、上司の人の意見が必ずしも正しいわけではない。テストで納得させる姿勢を持つべきだ。
5. Go Digital.
“デジタル化”しろ。あなたたちの顧客は既にデジタル化し始めている。新聞も雑誌もオンライン化している時代。オークションハウスの最大手Sotheby’sは、以前は富裕層に豪華なカタログを送っていたが、それをタブレット化し、動画などエキサイティングなコンテンツを増やしたことで大幅なコスト削減と売上アップを実現した。
6. Stay a Marketer.
常にマーケターであれ。データ分析にはまりすぎず、左脳も右脳もフル活用しろ。
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個人的には、これからのマーケターはあらゆるデータをハンドルできないといけない、と再認識する一方、最後の「Stay a Marketer」という言葉も大事にしたい考えです。
「ビッグデータ」という言葉が浸透して久しいですが、データを持つこと・見ることに傾倒しすぎず、そのデータを正しく理解した上で課題に対して何が見えるのか、何をすべきなのか、という「マーケター」の視点を持たなければいけないと改めて意識したいと思います。
(by 桑原 達彦, Consultant, Le Grand)