2014.3.06

検索エンジンマーケティングのカンファレンスとしてスタートしたSESですが、近年は、ビッグデータのマーケティング活用や、メールやコンテンツマーケティング・CRMなど、より統合的なマーケティング戦略に関するテーマを扱うセッションの割合が急速に増えています。

今年のSESロンドンでも、初日の基調講演直後のセッションは「ビッグデータ分析」がテーマ。

といっても、大規模データの分散処理技術みたいなお話ではなく「How to Gather, Analyze and React to Customer Behavior (顧客理解のためのデータ分析・活用術)」というタイトルが示す通り、データに真摯に向きあうことで、マーケターはもっと大きな気づきが得られるはず、という極めて地に足のついたお話でした。

壇上に立ったMurray氏は、データの分析サービスを提供する世界的企業・Experian社の英国法人で、『デジタル・インサイト・マネジャー』という肩書きを持つだけあり、彼の話は、最初から最後までデータと顧客理解について。

【データを活用することで顧客の姿が見えてくる」とExperian社のMurray氏】

消費者は、マーケターやアナリストの都合などお構いなく、複数のデバイスやサービスを縦横無尽に渡り歩き、好き勝手に行動しています。消費者の好みや価値観は、かつてないほど多様化している中、「あなた=マーケター」の好みや感覚をもとに消費者の嗜好を推し測ることは非常に危険であるとMurray氏は警告します。

ここで、彼は、参加者に向けて一つの質問をしました。『昨年、イギリスのクリスマス商戦の際に、もっとも検索された商品は何でしょう?』と。

会場からは「iPad mini?」「NikeのFuel Band?」といった声が出る中、彼が示した「正解」がこれ。

【イギリス人は「クリスマスジャンパー」(クリスマス柄のセーター)がお好き?】

参加者からは笑いと共に「えー、こんなものが..?」という驚きの声が返ってきた訳ですが、それを受けて、Murray氏は、

「顧客のことを知りたければ、思い込みを捨てて、データを見ましょう!」

と結んで、壇上を後にしました。

::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::

ルグランでは、ウェブサイトの解析によるサイト来訪者の閲覧行動の把握から、来訪者データ属性を活用したウェブサイトのパーソナライズ機能の実装まで、データドリブンなアプローチで、マーケティング戦略の立案から実践までのサポートを行っております。

ビッグデータをマーケティング戦略に活用したいが、どう進めたらよいか分からないとお悩みの方は、ぜひ、ルグランにご相談下さい。

【ご相談・お問い合わせ】
メール:info@LeGrand.jp
電話:0120-066-898(フリーダイヤル)

Share Button

Read more

2014.3.06

SESロンドン初日の基調講演には、英国Twitter社の代表Bruce Daisley氏が登壇し、“Running in Real Time”というテーマで講演を行いました。

【英国Twitter社の代表 Bruce Daisley氏】

まずDaisley氏は、昨年のスーパーボウルで起こった突然の停電に対し、OREO社がTwitterを使って当意即妙な対応して注目を集めた事例を紹介。Twitterのリアルタイム性を最大限に活かすには、クリエイティビティだけでなく、組織としての柔軟性も重要になるという話をしました。

一方で、今日、Twitterは、時間や場所を問わず最新の情報を収集するためのツールとして、多くの人々の日常生活に溶け込んでいるという点に、もっと注目すべきではないかと語りかけたDaisley氏。

【Twitterユーザーの大半はモバイル端末を使って外出先から利用】

これまで、Twitterのマーケティング活用というと、

(1)    周到に用意・準備された企画(CAMPPAIGN)
(2)    リアルタイムのイベントを活性化するツール(LIVE)
(3)    不測の事態への臨機応変な対応(UNPREDICTABLE)

といった形での活用に注目が集まりがちでしたが、Daisley氏は、Twitterを活用し、人々の日常生活にコミュニケーションを「織り込んで」いく(EVERYDAY)ことで、企業やブランドへの認知や理解を深めるという使い方もあるのではないかと言う点に言及。

さらに、そうした活用をするには、場当たり的な対応ではなく、キャンペーンと同様、人々の興味や関心の移りかわりを先読みし、事前に周到なコミュニケーションプランを準備していくことが不可欠であると強調しました。

【Twitterのマーケティング活用を4つに大別】

折しも、この時、ロンドンでは、地下鉄が大規模なストライキを決行するのではないかということが大きなニュースになっており、通勤の足が無くなることへの人々の心配や関心を先取りする形で、ADIDASは、Twitterを使って、『地下鉄が止まったらみんなで歩こうよ!』といったコミュニケーションを行った事例が紹介されました。

【英国ADIDASの事例】

最後にDaisley氏は、こうしたコミュニケーションを効果的に行うためには、人々の興味・関心や、ニュースや事件などに対する反応などを、生活者の目線に立って考える想像力と、事前のプランニングが重要であるという話をして、講演を終えました。

::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::

ルグランでは、毎年、こうした海外のカンファレンスを視察し、デジタルマーケティングに関する最新情報に触れるためのツアーを企画しています。ツアーの開催予定などに関する情報は、ルグランのニュースレターやフェイスブックページなどで、随時、お知らせをしていますので、よろしければ、ご購読下さい。

ニュースレターのご購読
http://www.legrand.jp/content/view/78/273/

フェイスブックページ
http://www.facebook.com/LeGrand.jp

Share Button

Read more