2013.11.08

サイトに様々なタグを設置することが増えてきた昨今、これらのタグを一元管理することができるタグマネージャーが注目を集めています。

特に先日、代理店にのみ公開されていた「Yahoo!タグマネージャー」が一般にも公開され、Yahoo!に先立って公開されていた「Googleタグマネージャ」と合わせ、リスティング広告の2大媒体から無料で利用することができるタグマネージャーが出そろったことで、導入を検討されている方も多いのではないでしょうか。

特に、「Yahoo!タグマネージャー」と同時に公開された「Yahoo!アクセス解析」では、計測用タグとして「Yahoo!タグマネージャー」のタグを利用することが必須になっているため、アクセス解析の導入を機にタグマネージャーの導入を検討されている方もいらっしゃるかと思います。

タグの一元管理のみならず、高度な設定を行うことでさまざまな効果測定にも活用できるタグマネージャーですが、個人の方や、エンジニアを抱えていない代理店では、利便性とのトレードオフとして、設定のハードルの高さも感じているのではないでしょうか。そのため、今回は導入への後押しとして、導入にあたってつまずきやすい点を共有し、後日、発展的な利用方法についてご紹介したいと思います。

導入を検討されている方からよく聞く質問として、サイトの一部ページが同一URLで動的に生成されたページを遷移する構造になっている場合、特定のページでタグを実行するにはどのように設定すればいいかという質問があります。

タグマネージャーの基本的なタグの実行方法では、あるページでタグを実行するためには、タグマネージャーに登録したタグとそのページのURLをひも付ける仕様になっているため、動的なページのURLを指定してしまうと、生成されるページすべてでタグが実行されることになります。

特にECサイト等で買い物カゴに動的なページを利用していて、購入完了後の確認ページ(いわゆるThank Youページ)をコンバージョンポイントとして設定している場合、買い物カゴのURLを登録してしまうと、Thank Youページに訪れる前、商品ページからカゴに遷移した瞬間にコンバージョンが計測されることになります。

これでは、高度な設定や、タグの一元管理以前に、最も重要なコンバージョンのデータが正確に計測できないということになってしまいます。

こうした問題に対処するには、いくつかの方法が考えられますが、ここでは購入の完了と同時に行われる「イベント」に着目して、イベントの発生をタグの実行条件とすることを考えましょう。

たとえば、購入を終えるときには、必ず購入ボタンを押すことになると思いますが、タグマネージャーではリンクのクリックをタグの実行条件として設定することができるため、購入、ないしは購入完了の直前の確認のボタンがクリックされたことをタグの実行条件として設定します。

クリックをタグ実行条件とした設定例(Yahoo!タグマネージャーご利用ガイドより)

リンクのidや固有のclassを用いて、この値を持ったリンクのクリックをタグの実行条件とすれば、購入が完了したときのみコンバージョンタグが実行されることになります。

管理画面上での実際の設定に関しては「Yahoo!タグマネージャー」公式サイトのご利用ガイドを参照ください。
http://tagmanager.yahoo.co.jp/download/

(by 林愛空・コンサルタント)

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2013.10.31

先週10/25(金)、弊社のパートナーであるサイトコア株式会社 が主催するコミュニティイベントにおいて、弊社代表泉が講演しました。

プログラムのトップバッターで登壇した泉のテーマは『WEBサイトは「作る」から「運用」する時代へ』。

こちらは、今年のアドテック東京・サイトコアブースの特別セッションでも話し好評だった講演。冒頭で「パーミッション・マーケティング」の著作で知られるセス・ゴーディンの言葉、“ほとんどのマーケティングはスパムである”を引用した後で、”マーケティングはじゃまから始まる“と説明し、しかし、適切な段階を踏むことによって、たとえ「じゃま」から始まる関係であっても、それが、ブランドや商品・サービスに対して親しみを感じてもらえるような関係へと進化し、最後にはユーザーや来訪者・顧客との信頼関係を築くことができるようになると話しました。

そのために求められるのが、来訪者の興味・関心、商品やサービスへの購入意向や検討状況、あるいは過去の購入・利用履歴などのデータに基づき、適切にパーソナライズされた情報やコンテンツを提供できるWEBサイトです。

泉自身の体験から、たとえば、定期的に利用している新幹線の予約サービスにもかかわらず、これまでの履歴が”お気に入り”に自動的に登録されない(=せっかくサイト上にボタンがあるのに自分であらためて登録が必要…)、購入を促すメールを受信したのでそのサイトを訪問したが、肝心の商品の在庫がない等、イケてない、残念と思われるサイトやサービスの例を幾つか紹介した上で、来訪者データの分析に基づき、WEBサイトを戦略的に「運用」することができれば、最良のユーザーエクスペリエンスを提供できる可能はまだまだ大きい、というお話をさせて頂きました。

また、パーソナライズ機能の導入を前提とした今後のサイト制作においては、誰にどのような情報やコンテンツを提供するかという「ルール」や「ロジック」作りが成否を分けることになります。そうなると「サイトマップ」や「ワイヤーフレーム」に代わり、「ロジックツリー」がWEBサイト制作の重要な設計図となり、WEBサイトは、まさに「構築」ではなく「運用」する対象になると説明。

さらに、こうした変化を理解するためには、先般のSESサンフランシスコのセッションでも語られていたように、

Web解析(来訪者データ)+ CRM分析(顧客データ)→ Marketing Automation

という方程式を頭に入れておくことが非常に重要である、と解説しました。

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なお、本サイトやニュースレターでもお知らせ した通り、ルグランは、本年3月に、デジタルマーケティング機能を統合したコンテンツ管理システムを提供するサイトコア株式会社と、マーケティングソリューションの分野で業務提携契約を締結しました。
パーソナライズ機能を導入した動的なサイトの構築・運用に興味のある方は、ぜひ、一度、ルグランまでご相談下さい。

サイトコア導入サポート窓口
メール: sitecore@LeGrand.jp
電話:0120-066-898

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