あなたのコンテンツマッチに対する認識、間違ってませんか?
検索連動型広告を管理されている方ならば既にご存じかと思いますが、オーバーチュア、グーグルアドワーズが共に提供する広告の配信方法として、コンテンツマッチ(アドワーズではコンテンツネットワーク)という選択肢があります。コンテンツマッチは検索連動型広告と違い、インターネット上のウエブページのコンテンツと関連性の高い広告が掲載される方式なので、検索連動型広告の“プル型”に対して、“プッシュ型”広告と言っても良いかと思います。
プッシュ型広告というと、メール広告やオプトインメールなど、ユーザーに対して広告主(事業者)側から発信するインターネット広告を思い浮かべるかと思いますが、コンテンツマッチの場合はメール広告等と比べて、ターゲットの絞り込みや、最適化の実施が検索連動型広告と同様に媒体管理画面から可能となり、一般的にあまりCPA効果の高く無いとされているメール広告などと比べると、将来性の高い広告媒体として注目を浴びています。
その証拠に最近では、Yahoo! JAPANが自社で独自に開発したインタレストマッチ広告を提供して、日本国内でのコンテンツマッチ市場での巻き返しを図ろうとしているほか、2007年にグーグルがYouTubeの2倍の金額を払ってまで買収したと言われているダブルクリックについても、その狙いの一つには「Googleの検索サービスとコンテンツベースのテキスト広告ビジネスを補完するもの。。。」とされていて、今や全世界中の80%のインターネットユーザーへのリーチと60億のインプレッションを1日で生み出している一大ネットワークに成長しています。
さて、本題にもどりますが、今回グーグルが発表したホワイトペーパーによると、アドワーズのコンテンツネットワークに配信される広告の一コンバージョンあたりのコスト・Cost-Per-Acquistion(CPA)トレンドを分析した結果、対象となった広告は検索連動型広告と同じレベルのCPAを実現する事が可能であったと報告しています。さらに、アドワーズにて検索連動型広告とコンテンツネットワークの両方に広告を配信している場合は、検索結果ページに表示される広告よりも平均で約2パーセントのCPA削減が可能となり、全体の20パーセントのコンバージョンに貢献していると言う結果もでているようです。(下の図は2007年12月から2008年11月にかけて計測された全体のコンバージョンに対しのコンテンツマッチコンバージョンの割合)
これらの結果を見ると、今までのコンテンツマッチやコンテンツネットワークでの広告配信への考え方が180度変わったと言う広告の主の方もいらっしゃると思われますが、広告配信の特性や最適化機能を理解する事で、今までの考え方とは違う、コンテンツマッチの正しい管理方法が見えてくると思います。また、ここで、弊社が考えるコンテンツマッチキャンペーンのセットアップに関するTIPSの一部をお伝えしたいと思いますので、ぜひ参考にしていただけると良いかと思います。
まず、一般的にオーバーチュアやアドワーズでキャンペーンを作成する場合、管理画面の流れに沿って検索連動型広告キャンペーンを作成した場合、無意識のうちにひとつのキャンペーンの中に同様の設定でコンテンツマッチ広告を同時に作成している場合があります。これは特にオーバーチュアの管理画面で起こりやすい現象ですが、この部分が一番おかしやすくまた、回避しやすい問題点いだと思います。具体的には、コンテンツマッチキャンペーンは検索連動型広告とは別の広告配信である事を理解すべきで、クリック単価や予算設定や運用管理方法についても個別キャンペーンで行うべきです。また、コンテンツマッチ広告については、広告文に登録キーワードが含まれているか否かということも順位決定には関係ないので、検索とは別キャンペーンにした場合でも順位やクリック単価には影響がありません。
次に、この記事の冒頭で述べたようにコンテンツマッチはプッシュ型広告である事を思い出し、「ブログの隅っこに掲載されてもブログの閲覧者にクリックされる」ような広告文を作成するように心がけるべきです。あまり広告である事を意識させすぎる文章は逆効果ですが、そもそも購買意欲が無い状態のインターネットユーザーの目を引くような広告文をいかに自然に、コンテンツの記事の中に溶け込ませるかを考えると良いかと思います。昨年参加したSearch Engine Strategies San Jose (SES)のコンテンツマッチに関するセッションで、あるスピーカーはこの違いを
「YELL, don’t SCREAM」
と表現していましたが、“大きな声で叫ぶのは良いが、悲鳴をあげるてはイケナイ”というように、アイキャッチとなる広告文はOKだが不快感を与える文章の掲載は避けた方が良いでしょう。
一方、最適化の面では特にアドワーズの管理画面の提供する機能を積極的に使う事で広告キャンペーンの的確なチューニングが可能となります、たとえば以下のような点に注意をしてみてください。
・配信先を限定しすぎ無いよう、必要以上にキーワードの登録をしない
・レポートや掲載結果を解析しながら、費用対効果の低いサイトは配信対象先から除外する
・検索に比べてコンバージョン率が低い場合、同等のCPAを実現するためには、入札価格についても、検索とは別の設定が必要
以上を踏まえた上で、コンテンツマッチは検索連動型広告のおまけや副産物では無く、きちんと目的をもって作成、管理、テストを行いながら運用する事で絶大な効果を広告主にもたらす事も可能だと言う事がわかっていただけたでしょうか?
しかしながら、広告主の皆様が検索連動型広告に加えて、コンテンツマッチの最適化を行うはの現状難しい場合があるのも事実です。ルグランでは、これらの最適化手法を日々、研究しながらノウハウを蓄積し、お客様の商材や、SEMでの目的をお伺いした上で、コンテンツマッチのキャンペーンをお勧めして、運用もお手伝いしています。
ご興味のある方はどうぞ一度弊社までご連絡ください。
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by | 2009.5.14 SEM
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