2007.5.16

検索ユーザを絞り込めない、ビッグキーワードを選んだ場合、クリックによって広告費発生するが、ユーザの意図と提供する商品やサービスが合致せず、売り上げにつながない可能性があります。

こうしたリスクの分析には、ひとつひとつのキーワードについての効果測定が不可欠なことは、言うまでもありません。

加えて、キーワードの入札時に大切なのが、リスクの異なるキーワードをうまく交ぜ合わせて、リスク(コスト)とリターン(集客・売り上げ)のバランスを最適化するための「ポートフォリオ*」を組むことです。

株式投資する際に、一攫千金を狙ってすべての資金をベンチャー企業に投資するよりは、業績や株価が安定した大企業にも分散投資するほうが、長い目で見ると安定して収益が上げられるという理屈と同じです。

*ポートフォリオ:安全性や収益性を考えた、有利な分散投資の組み合わせ

適正なポートフォリオを組むことを考えると、入札するキーワードは、概念の広いキーワードから複数語を組み合わせて絞り込んだものまで、すべて合わせて100~200個は用意したいところです。10~20個程度の少ないキーワードで、適正なポートフォリオを組むのは困難だからです。

実際、ネットショップで取扱い商品が10~20個ということは、まず稀でしょうから、すべての商品ラインアップと、それぞれに関連するキーワードを組み合わせていけば100~200個のキーワードを拾い出すことは、そう難しくはないでしょう。


※この記事は、Web STRATEGY vol.4の執筆記事を再編集したものです。





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2007.4.25

検索連動型広告を利用するには、まずどのキーワードが検索されたときに、広告を出すかを決める、つまり、入札するキーワードを選ぶ必要があります。

このとき重要なのは、検索キーワードに託された検索ユーザの意図を読み取ること。自分の商品やサービスを探している検索ユーザが使いそうなキーワードを選択することです。

たとえば、「海外旅行」というキーワードで検索している場合、「パッケージツアー」「航空券」「ホテル」「保険」「現地情報」など、検索ユーザが探しているものや情報は様々です。

しかし、「格安+海外旅行」というキーワードであれば、「保険」や「現地情報」ではなく、「パッケージツアー」や「航空券」、その中でもビジネスクラスではなく、エコノミークラスを探しているのだろうと想像することができます。

キーワードを選ぶ際には、こうした想像力が必要なのです。

「海外旅行」というキーワードでは、検索ユーザが求めている情報の範囲は広く、種類も多い。そのため、検索回数が多く、旅行代理店から保険会社まで様々な企業が利用したいと考えるために入札価格も高くなる傾向があります。

一方「格安+海外旅行」の場合、検索ユーザが求めている情報の範囲は、「海外旅行」よりも絞られます。そのため、検索回数は少なく、また、競合する企業や職種も限られるため、入札価格は安くなります。

「格安+海外旅行」というキーワードは、格安航空券を得意とする旅行会社にとっては購買に結びやすく、かつ、入札価格も安い、比較的安全なキーワードと言えます。「海外旅行」というキーワードへの入札も間違いではありませんが、その場合売り上げや顧客獲得につながらない、「保険」や「ビジネスクラス航空券」を探している検索ユーザのクリックも呼び込む可能性があります。

つまり、ビッグキーワードだからという理由だけで飛びつくと、クリックによって広告費は発生するけれど、ユーザの目的に提供する商品やサービスとが合致せず、売り上げにつながらないという可能性があるのです。キーワード選びの前に、このリスクを理解しておくことが必要です。


※この記事は、Web STRATEGY vol.4の執筆記事を再編集したものです。





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