2007.5.25

リスクとリターンを最適化するためのもうひとつの有効な手段がタイトルと説明文です。

格安航空券を得意とする旅行会社にとって「海外旅行」というキーワードへの入札が、比較的リスクが高いものだということは、検索連動型広告の基本5ヶ条【その1.キーワードに託された検索ユーザの「意図」を読む】でご紹介したとおりです。

しかし、「海外旅行」というキーワードへ入札したとしても、タイトルと説明文を上手に書くことで、無駄なクリックを排除しながら、集客の可能性を高めることができます。
例えば、「海外旅行」というキーワードに対して、タイトルと説明文に「格安航空券のネット販売」といった文言を入れれば、「格安航空券」以外の、「保険」や「旅行情報」などに関するサイトを探しているユーザのクリックを避けられるので、無駄なクリックを最小限に抑えることができるのです。

反対に、クリックを誘引したい場合には、検索キーワードをそのままタイトルと説明文に入れるのがもっとも簡単で、即効性のあるやり方です。しかし、広告の読み手は検索ユーザであり、彼らはできるだけ早く、目的の情報にたどり着きたいという気持ちで、PCの前に座っているということを忘れてはいけません。

一般的な検索ユーザは、タイトルと説明文を読んでクリックするかどうかを数秒で判断するといわれています。つまり、特に掲載順位が低い場合、タイトルと説明文を最後まで読むことはないと思っておいた方がいいわけです。

クリックをさせるためであっても、クリックをさせないためであっても、タイトルと説明文の冒頭には、「この広告をクリックすると、何が叶うのか、何が叶わないのか」を極力はっきりと書くことが大切です。
また、キーワードをタイトルと説明文に入れる場合には、キーワードごとに多少なりとも、タイトルと説明文を変える必要があります。すべては無理であっても、検索回数やクリック数の上位10~20%のキーワードだけでも、こうしたひと手間を加えることが、広告効果の改善につながります。


Web STRAEGY vol.4の執筆記事を再編集したものです。







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2007.5.16

「入札しているキーワードの価格が100円を超えてしまったのですが、入札をやめるべきでしょうか?」

こうした質問をセミナーに参加していただいた方から受けることがあります。

その場合は、必ず「100円のキーワードをクリックして、サイトを訪れた人のうち、実際に商品を購入したのは何人ですか?」とお聞きします。これはオーバーチュアやGoogleのコンバージョン*測定ツールを利用していれば、回答できるはずです。しかし、回答できるのは二人に一人。

*コンバージョン:広告をクリックした購入に至った顧客数

何人購入したかがわからなければ、100円という入札価格が適正なものかどうか判断できません。実は50円でも高すぎるのかもしれないのです。

コンバージョン測定を行っていないということは、妥当な入札価格を判断できない状態で、検索連動型広告を出しているということ。計器を見ずに、飛行機を操縦しているような、そんな危険な状態なのです。

たとえば…

キーワードの入札価格:100円
検索連動型広告をクリックしてサイトに訪れた人の数:100人
購入した人の数:1人

とすると、
1人の顧客を100円×100人(回)=10,000円をかけて、獲得していることになります。

この場合1人の顧客に対して10,000円以上の収益を得られていれば、100円の入札価格は適正といえるでしょう。

しかし、8,000円しか収益を得られていなければ、獲得コストが高すぎるということになります。

安価なキーワードへの入札価格を増やして、平均入札価格を下げるか、検索連動型広告をクリックして来店した見込み客が、購入に至る確率を上げるために、サイトや、取扱う商品やサービスを見直すなど、顧客の獲得コストを抑える方策を講じなければなりません。


※この記事は、Web STRATEGY vol.4の執筆記事を再編集したものです。






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