仕事柄、コンサルティングをしているクライアント様のサイトを始め、毎日、数多くのウェブサイトを見る機会がありますが、最近特に感じることは「サイトに何をさせたいのか?」という目的意識が曖昧なまま作られているサイトが非常に多い、ということです。
中でもよくあるのは、
ウェブサイト = 安く作れて簡単に修正できるパンフレットや会社案内
と安直に考えているケースです。
パンフレットや会社案内は、あくまでも「資料」に過ぎず、それ自体に商談を進める力は殆どありません。あくまでも、それらを持参した営業マンの「トーク」があって、初めて契約につながります。
一方、ウェブサイトの場合、訪問した人をつかまえて話をすることはできない訳ですから、サイト自身が、皆さんに替わって、商品を売ったり、見込客の名刺(連絡先)をもらったりする「営業マン」としての働きをしない限り、サイトからビジネスが生まれることはありません。
ウェブサイトが「営業マン」になることを意図してデザイン・制作されているかどうかは、Flashの使い方を見ると、だいたい見当がつきます。一般的には、
イントロにFlashを使っているサイトは、ほぼ間違いなく「パンフレット型」
ということが言えそうです。イントロにFlashを使うということは、商談を始める前に、綺麗なパンフレットの表紙を延々と見せているようなもので、とても売る気満々の営業マンがすること、とは思えません。
とはいえ、別にFlashを使うこと自体が悪い訳ではありません。表現力の高いFlashを正しく使えば、営業マンのトークを支える効果的なプレゼンテーションにもなり得ます。その場合の鉄則は、
Flashを使うならサイトの中で使うこと
一例として、米国のコンサルティング会社FUTURE NOW社がFlash活用の好事例として挙げているサイトをご紹介しましょう。
http://www.theleodiamond.com/diamonds-4cs.html
(現在はリンク切れ)
ダイヤモンドのカラット数によって、大きさや輝きがどのように変わってくるのかを表現するためにFlashが効果的に使われています。まさに営業マンが、ダイヤをショーケースから取り出して見せているのと同じような効果があり、これはテキストや静止がではなく、Flashだからこそできる技と言えるでしょう。