2012.1.31

お知らせ:本記事でご紹介した「Search now, the future and the rise of performance display」は主催者側の意向により、2月22日(水)AM11時からのPPCセッションに変更となりましたので、予めご了承ください。なお、新たに発表された基調パネル「Google+ Search Your World | Search And Social Flux | It’s An Evolution」についてのご紹介は後日このブログにてさせて頂きます。)

先日のSESロンドン2012基調講演スピーカー発表に続き、ルグランとの視察ツアーにお申込み頂いた方々と一緒参加するセッション三日目に行われる基調パネルのテーマと内容が発表されました。

Search now, the future and the rise of performance display」と題された基調パネルディスカッションでは、サーチマーケティングの今と今後の方向性やパフォーマンスディスプレイ広告の成長について、パネル形式で語るセッションが行われる模様です。

“SESでディスプレイ広告の基調パネル?”と思われた方も居るかと思いますが、これまでいくつかのSESの基調講演を見る機会がありましたが、ディスプレイ広告がトピックとして挙げられるのは珍しい事と思い、SESのウエブサイトを改めて見直してみると、しばらくしてその背景がわかりました。

すでにお気づきの方もいると思いますが、実は今年からSESのロゴマークの下に書かれているタグラインが新しくなり、「Actionable Education for Today’s Marketing & Advertising Professionals」(今日のマーケターと広告プロフェッショナルの為の、直ぐに利用できるエデュケーション)と言うメッセージングとなっていました。SESはこれまで使っていた”Search”や”Social”と言うキーワードを使わず、ディスプレイ広告を含むより広範囲のオンラインマーティング手法をアジェンダに取り込もうと言う意気込みが見られ、SESが他の広告・マーケティングコンファレンスとの差別化を図ろうとしているポイントとして、「Actionable Education」と言う言葉を使う事により、より実践的な教育の機会を提供すると言うキーワードを使用している点も新らしい方向性の表れかと思われます。

実はSESのタグラインは以前にも変更されていて、その都度サーチを中心した最新のオンラインマーケティング事情を反映させた形をとってきました。たとえば過去には「Search」、「Commerce」、「Social」を含めていたのがその一例ですが、今回は思い切ってこれらのワードをすべて取り除いたタグラインとなっています。

Incisive Media社主催後のSESのタグラインの移り変わり

2006-2007: “The Premier Event for Search Engine Marketing & Optimization

2008: “The Intersection of Search, Marketing & Commerce

2009-2011: “The Leading Search & Social Marketing Event

2012: “Actionable Education for Today’s Marketing & Advertising Professionals

※2009年まではイベント総称が「Search Engine Strategies」, 2010年からは「SES」が正式名称となる。

さて、肝心の基調パネルの内容に戻ると、以前はサーチがダイレクトレスポンスマーケティング手法として圧倒的な影響力と効果を与える一方で、ディスプレイ広告の役割はブランディングと言う考えがオンラインでは一般的なセオリーでした。しかしながら現在では、新たなダイレクトリスポンス型ディスプレイ広告の登場により、これら複数のオンラインマーケティング手法の間での効果のConvergence(収束)が発生し、マーケターはPPC広告の基本原則を使ったディスプレイ広告の最適化に取り組む事により、パフォーマンス向上の相乗効果を生み出しているのが現状です。

この基調パネルセッションは、サーチとディスプレイ広告を使用した統合マーケティングの現状と、その未来を予測しながら、これらの広告手法を横断的に管理するエージェンシートレーディングデスク、リアルタイムビッディング(RTB)、リターゲティング広告に関連するプレイヤーとランドスケープを検証しながら進められる予定です。また、欧米ではすでに「パフォーマンスディスプレイ広告」と言う広告ジャンルが確立されている傾向があり、様々なカスタマイズが可能なリターゲティング手法や最適化手法を兼ね備えたCPC課金を実現するPPC型ディスプレイ広告が一般的になりつつあるので、SES参加にとっても、ディスプレイ広告の最新動向を知る良い機会となるでしょう。

日本国内ではまだディマンドサイドプラットフォーム(DSP)や、RTBを駆使したディスプレイ広告の新プラットフォームやテクノロジーが注目されがちで、ディスプレイ広告の需要は高いものの、パフォーマンスへの意識と言う面ではリスティング広告と比べると、どうしても弱いと感じてしまうのが現状です。海外での傾向や成功事例を見る事により、今後はパフォーマンスディスプレイ広告の普及が国内でも始まる事を予感し、今年初のSESとSESロンドンでの基調パネルがますます楽しみになりました。

最新の日本語版カンファレンスアジェンダのダウンロードはこちらから:2012年 SESロンドン 日本語カンファレンスアジェンダ(PDF)

なお、ルグランでは、引き続き、SESロンドンの視察ツアー参加者を募集中です。 ツアーの詳細ならびにお申込み・お問い合せはこちらから。

株式会社コラボレート研究所:担当 村田・一篠
http://www.collaborate.co.jp/index.php/tourlist/106-tour289.html
Email: murata@cken.jp
TEL: 03-5487-8970
FAX: 03-5487-8971

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(by Kenta Umezu, Chief Operating Officer, Le Grand)

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