2010.4.15

米国時間の4/14に、Twitterの初めての開発者向けカンファレンス”Chirp“がサンフランシスコで開幕しました。

開幕前には、Twitter関係者から「Twitter関連アプリのほとんどは、本来Twitter自身の機能として備わっていても良いものを穴埋めしているようなものだ。(=つまり、今後、Twitter自身がこうした機能を充実させていけば、存在価値を失うものばかり)」といった発言も出て、「Twitterを支えるエコシステム(=生態系)の否定ではないのか」といった論議を巻き起こしましたが、ここ数日の関心事は、もっぱら、Twitterの新しい広告プラットフォーム「Promoted Tweets」に関する話題でしょう。

Chirpにおいても、Promoted Tweetsに関する詳細が徐々に明らかにされつつあるようですが、まずは、Chirp参加者のTweetやBlogへの書き込みをもとに、現時点(日本時間 4/15の午前10時現在)で分かっている情報について、「速報」という形で整理をしてみたいと思います。

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・当初は、いわゆる「Twitter検索連動型広告」、つまり、広告主が予め登録しておいたキーワードが、Twitter検索の検索ワードどして入力された場合に、広告目的のTweetが表示されるというモデルでスタート。
Promoted Tweetsは、Twitterサイトだけでなく、他のTwitterクライアントなどにも自動的に配信されるが、個々のクライアント開発・提供者は、Promoted Tweetsを自社のユーザーに対して表示されるかどうかを選択できる。
・自社ユーザーに対しても、Promoted Tweetsを表示させることを選択した場合、広告収入はTwitterとの間で50-50の折半となる。(【コメント】検索連動型広告に比べると配信パートナーの取り分は少ない感じがします。)
・なお、Promoted Tweetsが外部に配信される場合の表示方法については、一定のガイドラインが設けられる予定。
・理論上は、Tweetsを検索結果の一部に表示するGoogleなどの検索エンジンにもPromoted Tweetsは配信されることになるが、果たしてGoogleが、Promoted Tweetsからの収益の半分がTwitterの取り分となるという条件でも、引き続き、Tweetを検索結果に表示し続けるかどうかは不透明。
・一方、クライアントがPromoted Tweetsの表示を選択した場合、そのクライアントのユーザーがPromoted Tweetの表示をオプトアウトすることはできない。だが、将来的には、Promoted Tweetの表示をブロックするような機能・ツールも用意されるのではないか。
・将来的には、検索キーワードだけでなく、個々のユーザーのタイムライン上に表れているTweetや、ユーザーの「Public Interest Graph」に連動してPromoted Tweetsが表示される仕組みも提供。(【コメント】いわば、Twitter版の「コンテンツ連動型広告」ということになりますね。)
・「Public Interest Graph」についての詳細には不明な部分も多いが、個々のユーザーの所在地や、フォローしている人の属性などが主な構成要素になると考えられる。
・あるTwitter検索に対して、複数のPromoted Tweetsが表示対象となった場合、どちらが表示されるかを決めるのは「Resonance」(【コメント】直訳すると「共鳴」「反響」の意。決定のロジックは異なりますが、役割としては、検索連動型広告における「品質スコア」と基本的には同じと思われます。)
・「Resonance」は、個々のPromoted Tweetsとユーザーの「エンゲージメント」の程度によって決められるということだが、具体的には、Promoted Tweetsが、どのくらいのユーザーにRTされたか、どのくらいの早さで広まったか、といった要素に基づいて判定されるのではないかと見られている。
・ちなみに、Promoted TweetsがRTされても、RTされたPromoted Tweetsは広告収入の対象とはならない
・誰かが自社の商品やサービスについて、とても良いことをTweetしている場合、それをPromoted TweetsとしてRTすることはできない。(RTしたい場合は、あくまでも通常のTweetとして行う。)
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今後はTweetにも、「オーガニック」と「広告」が生まれ、広告が表示・配信されるのはキーワードに連動する場合と、配信先のコンテンツに連動する場合がある。そして、配信パートナーには広告収入の一部が分配される、等々、基本的には、オーバーチュアの前身であるGoTo.comが「検索連動型広告」という仕組みを考えついてから、検索トラフィックがマネタイズ(収益化)されるようになった、過去10年の蓄積が、そのままTwitterの世界に持ち込まれることになる、という感じですね。

来週サンフランシスコで開催されるad:tech San Francisco 2010でもソーシャルメディアは、大きなテーマの一つとして取り上げられる予定です。Twitterの新たな広告モデルに関する続報も含め、現地からも本ブログやTwitterでレポートをお送りしますので、どうぞ、お楽しみに!

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2010.1.24

オーバーチュア(ヤフー)やアドワーズに広告を出している方であれば、広告文やリンク先URLとあわせて、「表示URL」というものを設定する必要があるのはご存じかと思います。広告文の下に表示されるURLのことを「表示URL」と呼びます。

アドワーズの場合、広告掲載ポリシーの中で、「表示URLはリンク先URLのドメインと一致している必要がある。」と定められています。オーバーチュア(ヤフー)の広告掲載ガイドラインにおいても、「表示URLは、誘導先ページに表示されるサイトを正確に反映するものである必要がある。」と規定されています。

このため、弊社を例に取ると、リンク先に設定するページのアドレスは、

www.LeGrand.jp/xxxxx

という形になりますので、この場合、表示URLについても、ほとんどの場合、

www.LeGrand.jp

というドメインを記載して終わりにしているのではないでしょうか?

日本においては、オーバーチュア(ヤフー)・アドワーズともに、表示URLには日本語が使えないという制約があるので難しい部分もありますが、欧米では表示URLも広告文の一部として、できるだけ検索キーワードやリンク先ページに関連する情報を盛り込むことは、クリック率、延いては広告品質を高めるためには有効な手段の一つと考えられています。

実際、下図は弊社のアドワーズ広告の表示例ですが、「アドワーズ 最適化」というキーワードに対して設定した広告文では、オーバーチュア(ヤフー)も含め、表示URLにも、

www.LeGrand.jp/AdWords

というように、キーワードに関連した「AdWords」という文言を盛り込んでいます。

G SERP

特にアドワーズにおいては、ご覧の通り、カタカナの「アドワーズ」というキーワードに対して、表示URLに記載した「AdWords」がキーワードに一致するフレーズと認識された結果、太字で表示されているのがお分かりでしょうか?こうすることで、検索ユーザーからの視認性も高まり、競合する広告よりも高いクリック率を獲得できる可能性も高まります。

みなさんも、いま一度、表示URLの活用方法について見直してみてはいかがでしょうか?

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