2013.10.31

先週10/25(金)、弊社のパートナーであるサイトコア株式会社 が主催するコミュニティイベントにおいて、弊社代表泉が講演しました。

プログラムのトップバッターで登壇した泉のテーマは『WEBサイトは「作る」から「運用」する時代へ』。

こちらは、今年のアドテック東京・サイトコアブースの特別セッションでも話し好評だった講演。冒頭で「パーミッション・マーケティング」の著作で知られるセス・ゴーディンの言葉、“ほとんどのマーケティングはスパムである”を引用した後で、”マーケティングはじゃまから始まる“と説明し、しかし、適切な段階を踏むことによって、たとえ「じゃま」から始まる関係であっても、それが、ブランドや商品・サービスに対して親しみを感じてもらえるような関係へと進化し、最後にはユーザーや来訪者・顧客との信頼関係を築くことができるようになると話しました。

そのために求められるのが、来訪者の興味・関心、商品やサービスへの購入意向や検討状況、あるいは過去の購入・利用履歴などのデータに基づき、適切にパーソナライズされた情報やコンテンツを提供できるWEBサイトです。

泉自身の体験から、たとえば、定期的に利用している新幹線の予約サービスにもかかわらず、これまでの履歴が”お気に入り”に自動的に登録されない(=せっかくサイト上にボタンがあるのに自分であらためて登録が必要…)、購入を促すメールを受信したのでそのサイトを訪問したが、肝心の商品の在庫がない等、イケてない、残念と思われるサイトやサービスの例を幾つか紹介した上で、来訪者データの分析に基づき、WEBサイトを戦略的に「運用」することができれば、最良のユーザーエクスペリエンスを提供できる可能はまだまだ大きい、というお話をさせて頂きました。

また、パーソナライズ機能の導入を前提とした今後のサイト制作においては、誰にどのような情報やコンテンツを提供するかという「ルール」や「ロジック」作りが成否を分けることになります。そうなると「サイトマップ」や「ワイヤーフレーム」に代わり、「ロジックツリー」がWEBサイト制作の重要な設計図となり、WEBサイトは、まさに「構築」ではなく「運用」する対象になると説明。

さらに、こうした変化を理解するためには、先般のSESサンフランシスコのセッションでも語られていたように、

Web解析(来訪者データ)+ CRM分析(顧客データ)→ Marketing Automation

という方程式を頭に入れておくことが非常に重要である、と解説しました。

——————————————————————————————————————————————
なお、本サイトやニュースレターでもお知らせ した通り、ルグランは、本年3月に、デジタルマーケティング機能を統合したコンテンツ管理システムを提供するサイトコア株式会社と、マーケティングソリューションの分野で業務提携契約を締結しました。
パーソナライズ機能を導入した動的なサイトの構築・運用に興味のある方は、ぜひ、一度、ルグランまでご相談下さい。

サイトコア導入サポート窓口
メール: sitecore@LeGrand.jp
電話:0120-066-898

Share Button

Read more

2013.10.31

先日弊社ブログでもご紹介した通り、Googleアナリティクスでは今後、近いうちに来訪ユーザーのデモグラフィックデータ(年齢・性別・興味関心など)が取得できるようになります。

そういう潮流からも、今後サイト分析に求められる考え方として、ページごと、流入元に着目した分析に留まらず、どんなプロファイルのユーザーがサイト内でどういう行動をしているか、という「個々のユーザーに焦点を当てた分析・改善」を出来る否かが重要となってきているといえます。

個々のユーザーに焦点を当てる、となると高度な分析が必要にもなってきますが、ここでは、その“導入”として、Googleアナリティクスのアドバンスセグメントを活用した分析の考え方の例をご紹介します。 分析にあたって、重要な考え方の一つは、「自社サイトに訪問しているユーザーはどんなユーザーか」を整理することです。

今回は簡単な例として、ユーザー層を下記3つに大別し上図ので表現しています。 (1) 初めて訪問したor 興味関心度が低く、マイクロCV(※)、CVに未到達のユーザー層(登山初心者) (2) コンバージョンには至っていないが興味関心が高く、マイクロCVまで到達したユーザー層(登山中級者) (3) CVに到達したユーザー層(登山上級者)

Googleアナリティクスユーザー分析の考え方

例えるなら(1)は登山初心者、(3)はめでたく頂上まで到達した登山上級者となり、サイトでCVを最大化させるためには、
(1)⇒(2)への遷移(登山初心者をどうやって登山に興味関心を持たせ、中級者にさせるか」
(2)⇒(3)への遷移(興味関心を持った中級者を上級者にさせる一押しは何か)
という「各遷移での障壁をどれだけ緩和させてあげるか」、という分析方針に集約されます。 当然、ページのコンテンツが乏しかったり、買い物カゴ到達から購入まで導線設計が悪かったりすると、(1)⇒(2)、(2)⇒(3)へ遷移する際のハードルが高く、離脱の割合を高める結果になってしまいます。

前置きが長くなりましたが、(1)⇒(2)、(2)⇒(3)の遷移の障壁要因が何のか、(1)、(2)、(3)のユーザーでどんな違いがあるかを分析する場合に便利な機能がアドバンスセグメントとなります。

ECサイトをモデルケースに、マクロCVを購入、マイクロCVを商品詳細ページ閲覧、とすると、例えば登山初心者、中級者、上級者は下記のような条件に落とし込むことができます。(より詳細を分析した上で(1)~(3)の条件決定する必要がありますが、あくまで一例です)
(1) TOPページにランディングした新規訪問ユーザーかつ商品詳細ページ未到達ユーザー層
(2) 商品詳細ページまで閲覧した未購入ユーザー層
(3) 商品購入まで至ったユーザー層

ここまで来ると、いよいよアドバンスセグメントで条件を設定し、各ユーザー層間で閲覧しているページ違いや滞在時間、流入キーワードの違いを分析していきます。

具体的な数値、分析例はまた改めてご紹介させていただきますが、この分析によって「商品詳細ページへの導線が悪かった」、といった単純な改善施策から、「マイクロCVユーザーの多くは、商品詳細以外にもブランド紹介ページを閲覧している割合が高く、このページを閲覧させることが“初心者”から“中級者”へ押し上げるための価値あるコンテンツだった」という分析までみえてきます。 また、“初心者”の多くは流入メディアに偏りがあったり、訪問キーワードに傾向があったりするなど、ユーザー層別の特徴が見えてくることはもちろんのこと、今後導入されるユーザーデモグラフィックデータと結びつけられるようになると、より“初心者”の具体的なペルソナが浮かび上がってきます。

最終的には、こういった分析・改善によって、サイト側でもユーザー(プロファイル)ごとに適したコンテンツを用意する、“おもてなし”ができれば、CVはさらに増加させることが期待できるでしょう。 (※)ここでいうマイクロCVは、「購入や資料請求といったマクロなCVではないが、将来的にCVを生み出す可能性のあるアクションとして定義したもの」で、簡単な例では買い物カゴまで到達した、事例集ページを見たといったアクションが挙げられます。

この「マイクロCV」はGoogleのエバンジェリストであるアビナッシュ・コーシック氏が提唱する「経済的価値(エコノミックバリュー)」の中で導入されている考え方で、弊社セミナーなどでも何度かご紹介しております。

なお、本サイトやニュースレターでもお知らせした通り、ルグランは、本年3月に、デジタルマーケティング機能を統合したコンテンツ管理システムを提供するサイトコア株式会社と、マーケティングソリューションの分野で業務提携契約を締結しました。

パーソナライズ機能を導入した動的なサイトの構築・運用に興味のある方は、ぜひ、一度、ルグランまでご相談下さい。

サイトコア導入サポート窓口
メール: sitecore@LeGrand.jp
電話:0120-066-898
(by 桑原 達彦, Consultant, Le Grand)

Share Button

Read more